不機嫌が怖い

どーも、黒井Nickyです、おはようございますのグッドモーニング。

もうね、日記も開設したらしっぱなしで放置、部屋も散らかりっぱなし、人生とっ散らかっております。
アレだよな、あと行ってないのはアフリカ大陸と南極大陸だけっつーのに、一番の謎は自分!みたいな、ほんと本末転倒ざんす。

それはさておき。

身体もでかいが態度もデカいと思われがちな私ですが、実は、私は夫の不機嫌が怖い女。

友達が一緒に居て不機嫌だったりすると、別に「なんじゃそりゃ」とは思うけど、だからと言って触ろうとは思わない。相手の問題だから。
彼/彼女には、不機嫌でいる権利があるし、また、不機嫌でいることのリスクを取る権利と義務がある訳ですよ、奥さん!つまり、自分の裁量で不機嫌でいたらいいよね?ってこと。

友達とかにはそう思えるのに。
なのに。
夫の事になるとねー、なんかこう、「私が何かした?」とか思っちゃうんだよね。
前に、夫が不機嫌になるたびに「どうしたの?」的に機嫌を取ろうとして、「キミが何かやらかしていて自分が不機嫌だったら言うから、放っておいてくれないか」的な事を言われたことがありましたですよ。
例えば、仕事の事を考えているとか、気が重い案件を抱えているとか、寒いとか、単にボーっとしているとか、不機嫌に見える要素なんかいくらでもあって、いちいち聞かれるのは、いつも私が望む機嫌の良さでいないといけないような圧迫感があるそうで。

それを聞いてどう思ったかって?
うん、激怒。
密かに激怒。
仮にもパートナーなんだから、相手を不愉快にしないというか、機嫌が悪い所を、たとえ可能性であっても見せるとか、失礼じゃないの?もっと気ぃ遣えって!
ここからスタートして、ああ、夫は末っ子で(私もだけど)可愛がられて育ったから(私はそうじゃないけど)、他者からの愛情に対して無頓着というか傲慢なんだよなぁ・・・と、静かに怒りを溜めていったのでした。
でね、その後、色々あってセラピーとか受けたりして、どっちかっつーと夫の傲慢と言うより、私の心得違いと理解したんですわ。

つまり。
夫には夫の機嫌を自分でどうするか決める権利があると。

なので、ちょっと自分のことを振り返ってみた。
何で私、こんなになっちゃったんだろう。

あー。
(テキトーなBGMと白黒映像で過去を振り返っていると思ってくだしあ)
そうだわ、私の実家は、父が不機嫌だと一家総出で父の機嫌を取る家庭だったわー。
子供心にも理不尽で、明らかに父が悪いことであっても、何故か私が謝らなきゃいけなくなったりね。なんつーか、父の機嫌が第一だったのよ。
理屈とか正義とか、そんなもんじゃなくて、父の機嫌が正義っていうかね。
もちろん、父だって分かっていて不機嫌で家族をコントロールしていた。
何でそんな事がまかり通るのか。
答:父が稼いで家族を食わせていたから。そして母がそれを「誰に食べさせてもらってると思ってるの!」って考えていて、子供は親に絶対服従って信じてたから。
生殺与奪の権は稼ぎ手である父のもの。絶対君主制っていうか。
そう、だから、不機嫌の土砂崩れをできるだけ最小限で食い止める必要があったのよ。必死。
何とかして父の機嫌が悪くならないようにする。不機嫌の兆しが見えたら、先回りして、どうかしたか聞く。もちろん、素直に答えるようなタマじゃないから不機嫌で家族をコントロールしようとする訳なんだけど、そして、「言わなきゃ分からないのか!」とか言うわけなんだけど、少なくともちょっと機嫌が直る訳ですな。何故かというと、王様のように家臣が機嫌を取ろうとしているのが分かるから。
うん、そりゃ気持いいよね。不機嫌になるとチヤホヤされるんだもん。しかも、理由を聞かれても明確に答えないどころか相手に察しろ!って言うことで、無限に相手が勝手に妄想からの自責という無限ループにはまってくれるし?
宇宙人でも超能力者でもないのに、言わないで分かる訳ないだろうが、ボケ!
・・・って、今だったら思うけどさ。当時はもう必死ですよ。だって、父が不機嫌だと、何か分かんないけど「貴方が謝りなさい!」とか、私に降ってくるし。しかも、「それ、私は悪くないけど?」とか「一体何の件?」とか聞こうものなら「開き直って末恐ろしい」とか、「親に楯突いて」とか、「自分で考えろ!」とか、余計ややこしいことになるわけ。
ね?面倒でしょ?意味わかんないでしょ?
絶対君主制って言うか、暴君だよね。
少なくとも絶対君主制に度々見られた賢君ではない。

更に。
この辺は私の実家(我が家とは書きたくない。私の「我が家」は、夫と猫3匹の現在の家庭しかないと思っているから)のダブルスタンダードなとこなんだけどね、父の不機嫌は、そりゃもう、全員が全力で、w杯の全日本サッカーチームかなってくらいの気迫で機嫌を取りに行くけど、それでいて、私がちょっとでも不機嫌でいることは絶対に許されないという不文律があったのでした。
大迫以上に半端ないでしょ?

理由?
「貴方が不機嫌でいると、周りだって嫌な気持になるでしょう?」
だって。

知るか、ボケ。
例えば、子供のころなんかに、まぁ、ちょっと寝不足とか疲れたとかお腹空いたとか、何でもいいんだけどちょっと機嫌が悪かったりするじゃん?そーすっとね
「子供じゃないんだから!」って叱られるわけですよ。

子供だっつーの。

口でちゃんと説明しなさいって言われるけどさ、幼児が「なんか分からないけど、だるい感じがして元気が出なくて不機嫌です」とか、言わないじゃん。って言うか、言ったら怖いじゃん。理路整然と説明なんてできる不機嫌なんて、不機嫌のうちにはいらない。説明できない名状しがたい、それが不機嫌。

んで、子供は子供らしく、いつも元気でニコニコしてないと怒られるっていうね。
どんだけ「大草原の小さな家」かっていう。まぁ、あの「父さん」役のマイケル・ランドンは私生活はアレだったらしいけれどね。それはさておき。
でさ、別に不機嫌じゃなくても、ぼーっとしてたり、ちょっとこう、見た目が不機嫌ぽくなることってあるじゃん?ない?私はあります。

そーすっとね、母がすっ飛んできて「何をそんなに膨れてるの」って、シバくわけですよ。別に不機嫌だったつもりもなくても。そりゃあビックリするよね。だってさ、普通の顔してボケっとしてると、いきなり「不機嫌な顔してる!」ってビンタなのよ?びっくりだよね。っていうか、ビックリも何回も続くと、自然と自衛というか、要するに自分の世界に籠っちゃったりするようになるのでした。表情のない子ね。不機嫌でもないけれど、特段ニコニコもしない子。

ちなみに「別に膨れてないし?」って言っても、だったら何でそんな顔してるの!とか言われるんだけどさ、そんな顔も何も、別にこんな顔は自分で選んだわけでもないし、製造者責任がある本人からそう詰められてもねぇ。
挙句、周囲が嫌な気持になるんだから、不機嫌になるな、上機嫌でいろと。
あたしゃイヤだよ、そんな、市民全員がいつもニコニコしてるなんて、どんなディストピアだよって思う。家族の誰かが不機嫌でいたら、その不機嫌の原因を解決するんだったら、まだちょっと分かるけどさ。そうじゃないじゃん。波風を無理に収める的な無理難題じゃん。何のためかっつーと、父のため。
父の機嫌がそんなに大事か。
ちなみに、父は、不機嫌を誰かが拾ってくれないと、怒鳴ったりするので、ほんと、子供心に怖かった。

父は今でも、中年と言われる年の娘に対して、電話で怒鳴ってコントロールしようとしたりするけど、そして、さすがに反抗というか、「じゃあ、嫌がる事してやろう」的に、私も父のコンプレックスを突いたりして挑発したりするけど、それも健全じゃないよね。

私だって夫から、ボーっとしてるだけなのに「機嫌悪い?」とかいちいち聞かれたらやだ。
私が私の思うままに在るというか、行動するというか、要するにボーっとしてたら誰かが気を遣ってしまうとか、傷つくとか、すんごい重荷だし?重荷っていうか、鬱陶しい。まして、別に解決とか居心地を考えるためにじゃなくて、いちいち機嫌チェックって、キミは小姑かなんか?私が不機嫌だろうが疲れていようが、気を遣って聞いてくれるならまだしも、自分が安心したいから機嫌よくいてくれっていうのは、筋違い!
筋を違えすぎて筋肉痛よ!ストレッチしよう!

結局、「正しさ」の追求の果てなんだよね。
あるべき正しい家族像が「みんなニコニコ」っていう気持悪いやつだと、ニコニコしてないやつは死刑だし、家長が不機嫌になるような事したやつも死刑。
そうやって、波風が立ってないつるつるでニコニコの理想的な正しい家族一丁上がり!な訳ですよ。
その結果がこの私だ。

まぁ、もっと早くというか、若いうちに気が付いたら良かったんだけど、それでも、死ぬ前には気が付いてよかった。
不機嫌で他者をコントロールするのは最低だし、他者の機嫌に責任を感じる必要はないし(意図的に何かした場合は別)、自分の不安感から誰かの機嫌をコントロールしようとするのは暴力だし。
純粋な心遣いじゃなくて、自分の不安払拭のために他人を使うなってことです。

んで、さっき、このブログの段落を入れ替えようとして、カットアンドペーストしようとしたら、カットした段落をそのまま消してしまったという惨劇。
間違って削除しちゃった文章って、何故か最上の文章だった気がする不思議。
これは、不機嫌になってもいい案件だよね?
ね?ね?

なんつって、仮に私が不機嫌だったとしても、夫は「なんかして欲しいことがあったら言うよね」くらいに構えてて、気持ちいいくらいスルーの人。
だから安心して不機嫌になろうそうしよう。

うん、自分が不機嫌になるところから始めてみるわ。
いつか夫の不機嫌に、いちいち反応しないようになりますように。
これを今年のクリスマスにサンタさんにお願いしてみよう。